食・料理
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かぼすとすだちはいずれも緑色をした柑橘類である。混同されがちだが、どのように違うのだろうか。本記事では、かぼすとすだちの見た目や味の特徴や違いについて解説していく。また、選び方のコツも併せて紹介する。それぞれの特徴を理解し、上手に使い分けよう。
かぼすとすだちは「香酸柑橘」と呼ばれる柑橘類で、ゆずやレモン、ライムと同じ仲間だ。いずれもさわやかな香りと酸味が特徴である。深い緑色でつやのある果皮は共通しているが、かぼすとすだちは見た目にわかりやすい違いがある。
かぼすとすだちの見た目の違いは、大きさである。かぼすの重量はすだちの約3倍で、一目見てわかるほど差があるため簡単に見分けられる。それぞれの大きさと重量は下記の通りだ。
断面を比較すると果肉の色にもやや違いがある。かぼすは赤みがかった黄色、すだちは黄緑色に近い黄色をしている。また、それぞれ下記のように異なる地域の特産品として取り扱われている。
見た目や産地だけでなく、かぼすとすだちは味にも違いがある。そのため、使い方も異なる。詳しく見ていこう。
かぼすにもすだちにも、香酸柑橘ならではの香りと酸味がある。しかし、かぼすは香りよりも酸味が強く、すだちは酸味がおだやかで香りが強い。また、果汁の量などにも違いがある。それぞれの特徴やおすすめの使い方を比較してみよう。
かぼす
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すだち
かぼすやすだちなどの香酸柑橘には、クエン酸が含まれる。酸味の主成分で、疲労回復、血流改善、新陳代謝の促進などに役立つといわれ、美肌の維持にも効果が期待できる。とくにかぼすは、クエン酸の含有量が多い。(※1)
また、すだちの皮にはスダチチンというポリフェノールが含まれている。マウスを用いた研究により、スダチチンには抗肥満・抗糖尿病作用がある可能性が示唆された。(※2)
スダチチンの機能性については、現在も研究が進められている段階である。
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かぼすやすだちを購入する際は、できるだけ鮮度や品質のよいものを選びたい。選び方のポイントは、いずれも同じである。かぼすとすだちを選ぶ際は、下記のポイントを意識するとよいだろう。
好みによっては熟したものを選んでもよい
かぼすやすだちの香りや酸味を楽しみたい場合は熟しているものは避けるとよいが、熟した柑橘のまろやかさが好みの場合は選び方も変わる。好みに合わせて選び分けるとよいだろう。
かぼすとすだちは同じ香酸柑橘の仲間だが、大きさが違うため一目で見分けられる。また、かぼすは香りよりも酸味が強めで、すだちは逆に香りを中心に楽しむ食材だ。いずれも特徴に合わせてやや異なる使い方をするが、共通点も多い。大分県産のかぼす、徳島県産のすだちの違いを踏まえ、料理や飲料の風味付けを楽しもう。
参考文献