牛乳を飲むと太るは間違い！ダイエットにおすすめな理由を解説

食・料理

牛乳はカロリーが高く、脂肪が多いというイメージを持っている人がいるようだ。また牛乳を飲むと太るのでは？と誤解している人が多いようだが、実際はどうなのだろうか。結論を先にいうと、牛乳は過剰摂取しなければ太ることはないのだ。

1. 牛乳を飲むと太るは間違い
2. 牛乳は太るより痩せる飲み物
3. 牛乳は過剰摂取しなければ太ることはない

1. 牛乳を飲むと太るは間違い

牛乳を飲むと太るのでは？と思っている人がいるようだが、それは間違いだ。太るというのは食べ物から摂取するエネルギーが、身体が消費するエネルギーより多いとき、余分な糖質と脂肪が皮下や内臓のまわりに体脂肪として蓄積されることだ。エネルギーの高い食事をしても、運動や労働でそれ以上のエネルギーを消費すれば太ることはない（※1）。

肥満にはつながらない

牛乳が原因で太ると勘違いしている人が少なくないが、それは牛乳の栄養価が高いため、カロリーが高いと誤解しているようだ。牛乳はアミノ酸スコアが高いたんぱく質をはじめ、カルシウム・リン・ビタミンA・B2といった栄養がすぐれた食品だ。ダイエットで食事量を減らすと、肌の新陳代謝に必要な栄養が、バランスよく摂取できずに肌荒れなどを生じやすくなる。その面から考えても、牛乳はダイエット中に必要な食品といえるだろう（※1）。

2. 牛乳は太るより痩せる飲み物

牛乳を毎日飲むと太りやすくなると勘違いしている人もいるようだが、実際はどうなのだろうか。

体重増加の軽減や脂肪量の減少

ダイエットをしている女性の中には牛乳を飲むと太ると考えている人が多いようだが、牛乳が敬遠されがちな理由のひとつがカロリーだ。牛乳は200mlあたりのカロリーが約137kcalなので過剰摂取すると当然肥満につながると予想できる（※4）。牛乳を飲むときは含まれるエネルギーの摂取量と消費するエネルギーのバランスを考慮すべきだろう。近年は適切なエネルギー摂取量であれば、カルシウム摂取が抗肥満効果が期待できると示されている。また、メタボリックシンドロームに該当する人の割合は牛乳や乳製品の摂取量が増えると減少するという調査報告がある（※2）。

牛乳はダイエットの強い味方

中学・高校生の男女約6,000人を調査した結果、女子は牛乳を1日に400ml以上飲む人達の平均体脂肪率が23.6％だった。飲む量が100ml未満の人達に比べて2％低い結果が出ている。また、アメリカの研究でも似たような調査結果がある。くわしいメカニズムはわかっていないが、牛乳のカルシウムが脂肪燃焼を促すのではないかと考えられている。牛乳は豊富な栄養を摂取できるので、むしろダイエットの強い味方といっていいだろう（※3）。

3. 牛乳は過剰摂取しなければ太ることはない

牛乳は飲み過ぎなければ太ることはないことを解説しよう。

コップ1杯の栄養成分

先述したように牛乳200mlあたりのカロリーは約137kcalで含まれる脂質は7.6gだ。（※4）これがどのくらいの量なのかを、身体活動レベルが普通の18～29歳の女性を例に解説しよう。対象年齢の人が1日あたりに必要な総エネルギーは約2,000kcalだ。脂質の目標摂取量は1日44～67gといわれている。1日に200ml（コップ１杯）の牛乳を飲んでも、総エネルギーに占める割合は、たったの約7％、脂質は11.3～17.3％だ。牛乳を毎日コップ1杯飲むことが、はたして肥満につながるといえるだろうか（※5）。

長期間の体重増減に影響しない

牛乳を摂取する習慣を長く続けるとどうなるのかを、アメリカの研究結果をもとに紹介しよう。対象は研究開始した時点で肥満や慢性疾患でない男女12万人以上だ。16～24年間もの長期に及ぶ追跡データが分析されたものである。とくに牛乳は全脂肪や低脂肪に関わらず、長期的な体重の増減にほぼ影響しないことがわかっている。人が健康を保つには、さまざまな栄養をバランスよく摂取することが大切だ。牛乳はエネルギーや脂質のみならず、必須アミノ酸・ビタミンDといった重要な栄養素をバランスよく含んでいる。牛乳を摂取する習慣で太るということはなく、むしろ積極的に摂取すべき食品といえるだろう（※6）。